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マレビトの会(marebito theater company)

2003年、舞台芸術の可能性を模索する集団として設立。代表の松田正隆の作・演出により、2004年5月に第1回公演『島式振動器官』を上演する。『クリプトグラフ』(2007)では、カイロ・北京・上海・デリーなどを巡演。被爆都市である広島・長崎をテーマとした『声紋都市ー父への手紙』、『PARK CITY』、『HIROSHIMAーHAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』からなる「ヒロシマ―ナガサキシリーズ」(2009-2010)、震災と原発事故以後のメディアと社会の関係性に焦点を当てた『アンティゴネーへの旅の記録とその上演』(2012)などでは集団創作に重きを置くとともに、展覧会形式での上演や、現実の街中での上演、インターネット上のソーシャルメディアを用いた上演など、既存の上演形式にとどまらない、さまざまな演劇表現の可能性を追求した。
2013年より、ひとつの都市を複数人の作家が訪れ、そこで見聞きしたことから戯曲を書き、その上演を行うということを繰り返す長期的なプロジェクトに取り組んでいる。2016年までの『長崎を上演する』を経て、現在は福島を対象に上演を行う。ドラマ演劇を再考することで、単なる戯曲の再現にとどまらない「出来事の演劇」が劇場空間に生成されることを目指す。
演劇における上演形式を大きく変化させながらも、未曽有の出来事を経験した都市をテーマに、歴史に回収されえぬものを探り、描き続けている。

<マレビトの会 活動方針>
・無償で無尽蔵な実験精神をもつこと。
・あらゆる既存の価値観にとらわれず、理解し難い特殊な場所や状況を受け入れ、作品を創作すること。
・わたしたち自身や鑑賞者の立ち位置をゆるがすような「絶対的なもの」へ捧げる作品を創作すること。
・国家や共同体などの中心性を持つ情報管理社会に搾取されることのない周縁性をもつこと。
・誰もが参加可能なゆるやかでささやかな祝祭空間を演劇の場に出現させること。
・演劇における「時間」のことを考えること。



松田正隆(Matsuda Masataka)

マレビトの会代表。1962年長崎県生まれ。96年『海と日傘』で岸田國士戯曲賞、97年『月の岬』で読売演劇大賞作品賞、98年『夏の砂の上』で読売文学賞受賞。2003年より演劇の可能性を模索する集団「マレビトの会」を結成。主な作品に『cryptograph』(07)、『声紋都市—父への手紙』(09)、写真家笹岡啓子との共同作品『PARK CITY』(09)、『HIROSHIMA-HAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』(10)、『アンティゴネーへの旅の記録とその上演』(12) などがある。 Twitter / Tumblr

<松田正隆 主な戯曲一覧>

1989年
『蝶のやうな私の郷愁』 (劇団取扱い) 


1992年
『紙屋悦子の青春』  


1993年
『坂の上の家』<第1回OMS戯曲賞大賞受賞作品>  


1994年
『海と日傘』<第40回岸田國士戯曲賞受賞、第2回OMS戯曲賞大賞受賞作品> (白水社)


1996年
『明日は天気になる』  


1997年
『月の岬』<第5回読売演劇大賞最優秀作品賞受賞作品>  
『Jericho』 (劇団取扱い)
『どん底』
『雪が降る』(『LEAF』第4号)
『空耳の聖歌』(『LEAF』第5号)
『美しい日々』(『LEAF』第6号)


1999年
『夏の砂の上』<第50回読売文学賞戯曲・シナリオ賞受賞作品> (深夜叢書社)
『花のかたち』
『蜻蛉』 (深夜叢書社)
『夢の女』


2000年
『水いらずの星』
『天草記―tensoki』(『LEAF』第12号)
『風花』
『ここでKissして』(『テアトロ』2001年1月号)


2001年
『雲母坂』 (深夜叢書社)
『母たちの国へ』


2002年
『沈黙と光』  


2003年
『涙の谷・銀河の丘』


2004年
『石なんか投げないで』  
『島式振動器官』 (劇団取扱い/日本劇作家協会京都支部戯曲集2004)
『天の煙』  
『帰郷』  


2005年
『王女A』 (劇団取扱い)


2006年
『パライゾノート』 (劇団取扱い/日本劇作家協会京都支部戯曲集2007)
『アウトダフェ』 (劇団取り扱い)


2007年
『天使都市』  
『クリプトグラフ』 (劇団取扱い)


2008年
『声紋都市ー父への手紙』 (劇団取扱い)
『結婚』  
『PARK CITY』 (劇団取扱い)


2010年
『イキシマ』 (劇団取扱い)
『HIROSHIMA-HAPCHEON:二つの都市をめぐる展覧会』


2011年
『冬の旅』(『悲劇喜劇』2011年6月号)
『マレビト・ライブN市民〜緑下家の物語vol.1〜3,総集編,番外編,東京編』


2012年
『アンティゴネーへの旅の記録とその上演』(戯曲掲載ドキュメントブック・劇団取扱い)


2013年
『石のような水』(『舞台芸術18 劇言語ーー新たな地平へ向けて』


※劇団取扱い対象の作品については、900円(税・送料込み/支払い手数料別)にて販売しております。
購入ご希望の方は、マレビトの会(info@marebito.org)までメールにてお問い合わせください。


映画原作・脚本

2003年
『美しい夏キリシマ』(監督:黒木和雄、脚本:松田正隆・黒木和雄)


2006年
『紙屋悦子の青春』(監督:黒木和雄、原作:松田正隆)